CROSS TALK 02
巨大な投資ビジネスを支える 大規模システムを通じて 社会に価値を届ける。
農林中央金庫に向けた「トレーディングシステム」の開発・保守を担う、開発四部トレーディングシステム2班のメンバー。彼らがどんな仕事を手がけ、どんな思いを持って日々の業務に取り組んでいるかを語り合いました。
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K.F.
2016年入社 工学部電気電子工学科卒
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A.O.
2015年入社 経営学部経営学科卒
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K.S.
2013年入社 政治経済学部経済学科卒
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S.O.
2018年入社 情報理工学研究科 基盤理工学専攻修了
農林中央金庫のビジネスの根幹を支える トレーディングシステム。
CHAPTER 01
まずはみなさんが開発している「トレーディングシステム」について教えてください。
K.S.
農林中央金庫はJAバンク・JFマリンバンクの資金を運用する投資ビジネスを行っており、そこで活用されるのが私たちの手がけるトレーディングシステムです。ここで動かす金額は実に数十兆円にも上ります。
K.F.
この投資ビジネスでは外部の金融機関等からも資金調達を行っており、トレーディングシステムではそうした取引情報を管理しています。
S.O.
農林中央金庫はグローバルマーケットに対して投資を行うので、JAバンク・JFマリンバンクから預かった日本円をマーケットで外貨に交換するのですが、その際にもトレーディングシステムが活用されます。
A.O.
こうした投資によって得られた運用益は、最終的にはJAバンク・JFマリンバンクの利用者にも還元されるので、トレーディングシステムは非常に多くの人々に関わるシステムといえます。
そんなシステムの開発・保守を行う部署のなかで、みなさんはそれぞれどんな役割を担っていますか?
K.S.
トレーディングシステムには、投資商品ごとにサブシステムが存在します。私はスワップの取引管理を行うサブシステムのチームリーダーを務めていて、8名のメンバーとともに開発プロジェクトを推進しています。
A.O.
経験豊富なK.S.さんのサポートを受けながら、私は先物取引のチームでリーダー的な立場を任されています。ほかのチームも同じですが、農林中央金庫の業務の変化によるユーザーニーズ等を受けてシステムを改修するのが私たちのミッションです。
S.O.
私は入社以来この部署に所属していて、3年目から資金繰りを管理するサブシステムのチームリーダーを務めています。今のA.O.さんと同じように、初めは先輩のK.F.さんにサポートしてもらいながら徐々にリーダーとしての経験を積んでいきました。
K.F.
私の場合は入社2年目から為替のチームリーダーに。初めは大変でしたが、今となっては早い段階からリーダーを任せてもらえてよかったと感じています。自分で責任を持って仕事をする立場になると、成長スピードが格段に上がりますから。
ユーザーと一体になり、 フラットな関係でより良いシステムを実現。
CHAPTER 02
仕事のやりがい・おもしろさはどこに感じますか?
S.O.
ユーザーと距離が近いので、細かな要望や課題をすくい上げて対話しながらより良いシステムを目指せるところですね。使う人の顔がわかると、自分たちの貢献度をダイレクトに実感できます。
A.O.
そうですね。ユーザーとの距離の近さは、私たちNIC社員みんなのモチベーションの1つだと思います。私は最近ユーザー部署でトレーニーとして業務体験をさせてもらいましたが、数兆円規模の非常に大きな金額がトレーディングシステムの上で動く様子を見て、改めて自分たちの仕事の責任の大きさと価値を感じてやる気が高まりました。
K.F.
私たちはシステムのエキスパートとして、ユーザーに頼りにしてもらえますよね。先日はユーザーが3部署にまたがる案件があり、各部署のニーズを汲んだうえでシステムの流れを整理してお互いの認識をすり合わせていきました。システムの専門家として価値を感じてもらえたことがうれしいです。
K.S.
システム改修はユーザーの要望を起点とするケースもあれば、法改正や金融業界の動きに合わせて改修を行うことも。最近では金利指標改革に伴い、トレーディングシステムに求められる機能はより高度になりましたね。いろいろな制約があるなか、ユーザーと協力して業務を分析・整理してうまく対応できた時には達成感を感じました。
K.F.
子会社と親会社という関係を超えて、パートナーとしてフラットな雰囲気で一緒になってシステムづくりに取り組めるのがうれしいですよね。
A.O.
業務を通じて金融知識が深まることにもおもしろさを感じています。その一方で、開発を進めるシステムが本当にユーザーの求めるものになっているかをしっかり見極めるスキルを強化していきたいです。
システムのプロとして提案力を磨き、 より大きな信頼を築く。
CHAPTER 03
これまでの経験を活かして、これからどんなことに挑戦したいですか?
K.F.
良いシステムを実現するには、幅広いシステムの知見を持つと同時に、ユーザー業務を深く理解する必要があります。ユーザーにとっての頼れるシステムパートナーとしてさらにスキルを磨き、さまざまな課題の解決に貢献できたらうれしいです。
S.O.
ユーザーとは月に1度、定例で勉強会を開いています。業務理解を深めることで、ユーザー視点で使いやすいシステムを目指していきたいです。経験を積んでいき、いつかは大規模案件で中心的な役割を任せられるような人材になりたいです。
A.O.
トレーディングシステムは数年後に基盤更改を予定しており、私たちは今まさにそのゴールを目指して走っているところ。処理速度の向上、保守のしやすさ、保守開発のスピードアップなどを実現するべく課題解決に取り組んでいます。そこで新しい技術を学ぶ機会も多いので、しっかり吸収してユーザーにさまざまな提案ができるようになりたいです。
K.S.
提案力は私にとっても大きなテーマ。ユーザー側から「システムをこう変えてほしい」と大まかな要望をいただくケースが多いですが、その言葉の奥にある真意を汲み取り、問題を紐解いていくと、よりベストな対応策を組み立てることができます。このように「汲み取る力」・「紐解く力」・「組み立てる力」が良い提案には欠かせないものであり、ユーザーが私たちに求める価値ではないでしょうか。システムのプロとしてユーザーに最適な答えを提供するために、組織全体で課題解決に向けた提案力を向上させていかなければと感じています。
S.O.
農林中央金庫との信頼関係をさらに強固にするためにも、チーム全体で提案力を向上していきたいですね。そのためにはどんな努力が必要だと思いますか?
K.S.
私の場合は提案力を鍛えるために自ら手を挙げて外部研修に参加しスキルアップを目指しているほか、意識的にユーザーとの対話を重ねています。表面に見えている課題の奥には、また別の根本問題があるケースも。物事を深掘する会話力を鍛えて、良い提案に結びつけていきたいですね。
A.O.
私たちの仕事は、ユーザーを通じて農林水産業に携わる方々を支えている。その誇りを感じながら、トレーディングシステムをより良いシステムへと育てていければと思います。